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DE&Iの実践に向けてチームビルディングにおけるDiSC®活用事例
-多様性を力に変えてチームのパフォーマンスを最大化する-

株式会社日立アカデミー
研修開発本部 L&D第一部 主任 Learning&Development プランナー
北原 真人 氏

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【セッション概要】

本セッションでは、DiSC®を活用した効果的なコミュニケーションに焦点を当て、日立グループの人財育成ミッション、ビジョンの重要項目であるDE&I(Diversity, Equity and Inclusion)を促進する研修プログラムの取り組みをご紹介します。
特に、個々の特性を理解し、成果を最大化するリーダーを育成するためにDiSC®をどのように活用しているかを解説します。北原氏はDiSC®を含めた講座について、年間50回以上の研修、ワークショップファシリテーターを担当し、現場ビジネス担当者(部課長相当職)の対人実践力(コミュニケーションマネジメント)の向上を図っています。外部コンサルタントとして日立グループの支援をしたのち、日立内部で人財育成に取り組んでいる講師の経験から、日立内外の現場の声と実践的な情報をご提供いただきました。
(※本記事は2025年1月31日時点の情報に基づいて作成しており、その後の変更や更新が含まれている場合があります。)

登壇者のご紹介

【ゲストスピーカー】
株式会社日立アカデミー
研修開発本部 L&D第一部 主任Learning&Development プランナー
北原 真人 氏 Kitahara Masato

1990年(旧日商岩井株式会社、現双日株式会社)入社
①海洋油田開発プロジェクト、海洋構造物・船舶機器ビジネス (BtoBプラント営業)

②人事部門で人財開発業務及びService Shared Company 立上
大学院研究科(2年)組織行動、組織心理を専攻(in MBA)
米系コンサルタント会社に移籍⇒組織開発、業務プロセスコンサルタントベンチャー企業事業開発支援⇒自動車部品会社⇒海外人事部門、人財育成部門責任者を経て、
2015年1月 日立製作所 人財統括本部 入社。
パフォーマンスマネジメントの仕組み作りを担当

2019年4月 株式会社日立アカデミーに異動、現在に至る。

現在は、組織開発、リーダーシップに関する研修の企画設計開発および講師として従事。

【モデレーター】
HRD株式会社
DiSC事業部長 ディレクター
久保田 智行 Kubota Tomoyuki

2007年にHRD株式会社に参画。組織・人材開発のコンサルタントとして、チーム形成やマネジメント力の強化、セールス力向上などのテーマで、経営・事業リーダー、人事部門を支援している。
現在は、DiSC®アセスメント事業の責任者として、最新の日本語版アセスメント開発とその普及を推進。アセスメントを活用した実践的な心理的安全性向上プログラムを開発するなど、現場の課題に応じたソリューション提供を得意としている。

世界をリードする日立グループが取り組む「DE&I戦略」

久保田:セッション1では日立グループで人財育成をリードする日立アカデミー様をお招きしております。

日立グループの成長の原動力として多様性、これが大きなパワーを持っている--そんなお話を本日は伺えたらと思います。お招きしておりますのは、株式会社日立アカデミー研修開発本部 L&D第一部 主任 Learning&Development プランナーの北原 真人氏です。では、北原さんから簡単に自己紹介をお願いいたします。

北原:皆さんこんにちは。日立アカデミーから参りました北原と申します。現在は日立アカデミーで、研修講師の登壇業務や、日立グループの中の研修の企画開発業務に携わっております。
職歴としては、大学卒業後15年ほど商社の営業担当をやっておりまして、機会があり、組織行動学、組織心理学(MBA)を学びました。2015年に日立グループの人財統括本部に入り、パフォーマンスマネジメントの仕組みづくりのメンバーとして参画いたしました。そこで2019年、日立アカデミーに異動し、現在の業務に至っております。

久保田:2015年に日立製作所にご入社されたとのことですが、実はその前に外部の企業として関わりがあったようですね。

北原:はい、当時、日立グループの担当をしておりまして、外から見る立場でした。その時はまだ変革の途中でしたので「これから大変だろうな」と観察していましたが、2015年に入社してみると「随分、雰囲気が変わったな」と感じました。

久保田:今日は社内外の両方の立場・視点から、お話を伺えたらと思います。ではまず、日立製作所のご紹介をお願いいたします。

北原:日立製作所は本年を含めて110年以上の歴史を持っている会社です。110年前というと1900年の初頭、日露戦争が終わってようやく日本も上り調子でいこうというタイミングなのですが、その時に「買い物するにも国産品がないじゃないか」と、創業者・小平浪平は考えました。そこから「優れた自主技術の製品を通じて社会に貢献しよう」という企業理念を掲げて始まったということになります。日立アカデミーは、それを支える教育、研修の機関として、2019年に発足しました。
もともとあった、日立総合経営研修所、日立インフォメーションアカデミー、日立総合技術研修所という3つのグループ会社が統合し、現在に至っています。我々には、様々な専門性を持った人間が所属していますので、日立グループのコーポレートカルチャーを大切にしながら、研修を通じて発展に貢献しようということになっています。

久保田:日立グループ各社でやっていることにはそれぞれ特徴があるけれど、日立グループとしてのあり方を繋ぐ役割を日立アカデミーさんが担っている、ということですね。

北原:はい。先週、そして今週も新任管理職研修を担当していましたが、どの講座、どのワークショップも「グループのコーポレートアイデンティティってなんだろう」「あるべき姿ってどういうものだろう」というところから始めることにしています。その意味で、今日のお題でもあるDE&Iも重要なことですし、最初の段階で自分を知るということで、DiSC®を活用させていただいております。

久保田:ありがとうございます。では、今、北原さんからDE&Iという話がありましたが、今日の1つの主題でありますDE&I(Diversity, Equity and Inclusion)について、簡単にご解説をお願いします。

北原:DE&Iの定義については、どこの企業でも一緒かと思います。多様性、公正性、包括性ということで展開していますが、伝える立場として思うのは、日本のD(Diversity)はジェンダーについて扱うことが多く、女性をどう活用するかという問題から始まったのではないでしょうか。
でも、本当のDE&Iってなんだろう…と考えてみると、実は先日から全社展開が始まっているんですが、弊社では特に包括性を重視しています。インクルーシブ・リーダーシップという考え方です。これをもってどう事業に貢献できるかをベースにしています。


よく「DE&Iをすれば何か会社のイメージが良くなる」という考え方がありますが、弊社としては研修やワークショップを通じて「多様性や違いを認識することによって、新しい考えを生み出すきっかけになる」ということを伝えています。

久保田:日立グループの2024年度中期経営計画で、重要な位置づけだったということですよね。

北原:そうですね。「プラネタリーバウンダリー」や「ウェルビーイング」という、いわゆる「国境はないよね、違いはないよね」ということと、ワークライフバランスを通じて「いい生活を送ろう」ということ、それがやはり日立の社員であることや日立グループのメンバーであることの重要性を認識していただけるんじゃないかなと思います。24年度中期経営計画にはいろんな項目がありますが、その中でもDE&Iは重要なことだと思います。

久保田:今、アメリカではドナルド・トランプ氏が大統領再選したこともあって、このDE&Iという言葉は1つのバズワードとなっていますよね。

北原:そうですね。実は外部のステークホルダーの方から「トランプ大統領があんなこと言ってるけど、日立グループさんはスタンスを変えないの?」という質問をいただきました。日立グループはスタンスを変えません。グローバルな市場において、どこの国に対してどうDE&Iを推進するのか、ということを決めているわけではなくて、役員比率や女性登用の30パーセントという数字目標は確かに設けていますが、それはアメリカやそのほかの地域に限定するものではない、方針は変わらない、ということを弊社のDEI本部に確認を取りました。

久保田:(日立グループの)従業員の半数以上は海外拠点で活躍している方だと伺っています。

北原:そう、正確には58パーセント(※1)。要は約26万人の従業員のうち半数以上が海外拠点勤務となっています。

※1 日本国籍の方で海外に駐在している方も含まれます。

久保田:DE&Iを推進している方も、外国の方だと伺っています

北原:チーフDE&Iオフィサーという方がおりまして、スペインとイタリアの女性が2人、活躍しています。

久保田:ここまで、日立グループにおいてDE&Iがどういう意味をもっているのかを伺う中で興味深かったのが、グループが今、強くなっているその背景に、これまで変革を実行されてきたCEOの方々(川村隆さん、中西宏明さん、東原敏昭現会長。そして小島啓二現副会長)の存在があるということです。

北原:そうですね。私もかつてのCEOたちと話をする機会がありまして、みなさん海外での事業体の責任者をしていたということもあって、興味深い話をしてくれました。よく「変革は辺縁部から起こるんだ」なんて話を聞きましたが、彼らは外の世界を知っていたので、DE&Iの取り組みも核となって始まったんじゃないかなと、一社員として感じるところです。

久保田:そうですよね。東原敏昭現会長も必ず「多様性は当たり前のように重要である」と、いろいろなところでお話されていますよね。

北原:CEOたちは日本人ですが、おそらく、変えなければいけないのは日本国内のオリジナルの管理職、または人間の感覚だ、という問題意識を持っていたのだと思います。

久保田:その感覚というのは、どういうものなのでしょうか。

北原:成功体験の罠というんですかね。順調に成長してきた会社なので、過去の成功体験にとらわれて、そこにこだわりすぎてなかなか変わることが難しい。「今まで通りでいいんじゃないか」という感覚が、どこか各従業員の中にあったのではないか、という問題意識があったと申しておりました。

久保田:それは外部の企業からいらっしゃって、全事業所を回られた北原さんから見て、どうでしたか?

北原:やはり伝統的な事業所とIT/DX系の事業所とでは、考え方が違うなという感じです。どちらがどうということではなくて、IT/DX系の事業所はもちろん、進んでいるという自負はあるのでしょうが、ビジネスとしての基本はどうかなと思いますし、一方で、伝統的な事業所は、大きな重いものを作ってたところはこだわりや、いわゆる昔からやってきたことを大切にし続けたいという気持ちが強いのではないかな、という感じです。そのあたりのバランスは非常に難しいのではないでしょうか。

久保田:つまり、変わるものと変わらないものがあるということでしょうか。

北原:変えなきゃいけないところと、変わっちゃいけないところ、そこの見極めが難しいのだと思います。

久保田:特に日立だと「社会イノベーション」ということで、社会に根ざしているこそ簡単には変えにくいところもありますよね。

北原:おっしゃるとおりです。グループアイデンティティを伝える時の軸となる考え方に、「ミッションとバリューズ」は変えてはいけないというのがあります。ここでいうバリューズは、創業の精神、開拓者精神は変えないようにしよう、ということ。ただ、ビジョンは世の中に適用しなければいけない。そこで、変わるところと変わらないところを明確に説明できるようにしようということを、アカデミーの立場として研修・ワークショップなどで伝えています。

久保田:日立創業の精神“ 和・誠・開拓者精神”ですよね。その中で1番難しいのはどれでしょうか。

北原:これはいつも従業員ワークショップの参加者に聞くのですが、ほとんどが「開拓者精神の発揮が難しい」って言いますね。ですので、「お互いが違う感覚を知らなければ、新しいアイデアは生まれない」というのを切り口にして、ワークショップを進めております。

日立グループの変えてはいけないバリュー「開拓者精神の発揮」には「DE&I」が欠かせないーー

DE&Iの本質は「違いを知ること」 DiSC®が果たす役割

久保田:ありがとうございます。ではそれを、具体的に推進していく手段として、日立アカデミーグループでDiSC®アセスメントを活用いただいておりまして、そこの話に進めていきたいと思います。

北原:「多様性を受容する環境づくり」において多様性を表現する属性には、外的・客観的要素と内的・主観的要素があると思います。スライド右側のイラストの1番真ん中にある「考え方の多様性」も重視する必要があるのではないかなということです。
そこでDiSC®を活用することで、まずは自己理解が進みます。そして自己理解が進むだけではなく、「こういうスタイルがあるんだ」ということを認識することで、それぞれのスタイルの方が目の前に来た時に、自分はどうすべきかを考えるきっかけになります。これがDiSC®とDE&Iの親和性、ダイバーシティを担保するということにあると思います。結果的には、相手を知るということ、違いを知るということが、変革のきっかけになると思っていて、そのお手伝いをさせていただいています。

久保田:その、具体的な進め方が次のスライドですね。

北原:先ほども申し上げましたように、DE&Iの内で弊社が今、力を入れてるのがインクルーシブ・リーダーシップです。さまざまな立場の方がいて、それを包括して取り込んでいこう、という考え方が必要だということですね。重要なのは、相手の理解や相互尊重するという精神に基づいて、やはり対話が必要です。対話をするためには違いを認識することが必要で、その違いを知るためにはどうしたらいいか、ということで、DiSC®のアセスメントを使わせていただいてるということなんです。

久保田:はい、ありがとうございます。では具体的なイメージや例を含めてご紹介したいなと思います。いくつか用意していただいている中で、実際に起きているところのお話からお願いします。

北原:「DE&I促進に向けたDiSC®活用研修」の中から3つ、ご紹介させていただこうと思っております。
まず「組織活性化プログラム」です。事例としては“部下と上司の関係性”という事例に際したマネジメント教育の一環なんですが、統合共育研究所の大野雅之講師にご協力・監修いただきまして、「道場」という形で、「組織活性化プログラム」を展開しています。

北原:上司に本音を言わない部下と、部下に対して成功体験だけに基づいて話をする上司が多いという事例があります。上司側としては「これではいけない」と思うものの、研修を受けても実際にそれを実施できない、というようなお悩みをいただくことがありました。

北原:そこで、実践を重視した知識の付与の場を設け、実際にビジネスの現場に戻ってやっていただく、そしてそれを持ち帰ってみんなで議論するというようなスタイルの研修をしております。やはりスキルを習得した後に実際に現場でやってみるということが重要です。特に部下との対話で非常に役に立つ、スムーズに自己表現ができるようになって、部下のことをより知れるようになった、という感想を得ています。

久保田:それは、日立グループの様々なマネジャー、上司、対象になる管理職の方々が受けるものですか?

北原:はい、管理職になってからあまり時間が経っていない方が対象です。主に実績を残しているのは、機械系の製造をしているところや公共系の仕事をしているグループ会社です。広く主任層からDiSC®を利用して、同様の実践をしてもらっています。

久保田:先ほど例で事象を挙げられていましたが、所属されている会社や事業ごとに少しずつ“違い”があるのでしょうか。

北原:そうですね。受講者の反応を見ているとまず、その違いがあること自体に気づいていないことがあります。そして他の例でも事業所やグループ会社を超えて受講をしたり、いろんなメンバーが集まる講座があるのですが、そこに来て初めて「同じ日立グループなのにこんな違いがあるんだ」と気づく方が多いようです。
そこで感覚的に共有しなきゃいけないのは、同じアセスメントをして、ある程度の「型」を知るということが非常に重要です。こういうスタイルがあるんだなということで、ご自身が自己開示をされて自分を知る、そして相手を知るということに、DiSC®が役に立っていると思います。

久保田:「型」っていうのはそういう考えるフレームワークみたいなことですか?

北原:そうですね。このスライドは27ページ分のEverything DiSC®マネジメント・プロファイルから抜粋させていただいたものです。認定インストラクターの方はよくご存知だと思いますが、「対話のポイント」を優先事項や動機付け、恐れ、印象、課題という風にまとめています。「それってどういうところで使った方がいいと思う?」「どういう質問をしたら、これは相手から引き出せるか」っていうことを、我々日立アカデミー内部のインストラクターが翻訳をしながら、実践に役立つように伝えております。

久保田:これを実際に、渡していくのですか?

北原:「ここの部分をコピーしちゃってください。ライセンスいただいてますので」というように、各個人にはコピーをして技術手帳に挟んでもらい、面談をする時のカンニングペーパーとして面談をしてみてくれないか、という試みをしています。

久保田:そうするとどうでしょう? 会話がスムーズになったりしていますか?

北原:何を今まで話しかけたらいいのか、そして何に気を付けなければいけないのかがわからなかった。だから、研修をきっかけにしてこういう方法論があるんだと、自信を持って会話が展開できるようになったというフィードバックをもらうことがありますね。それは、1つクリティカルな評価かなと思っています。

久保田:続いて2番目をご紹介ください。

北原:「DE&Iを促進するコミュニケーション相互理解ワークショップ」ただの研修ではなくて、アセスメントをしたことによって、お互いにもっと深く「自分の事業部だったらどういうことをしますか」という話をするワークショップを推進しているということです。これは組み合わせで、DiSC®のアセスメントをした上で、コミュニケーションマネジメントの講座を組み合わせて展開しています。
これは研修という形でやるんですけども、例えば「現場でこういうこと言ったらハラスメントにならないよね」とか、「どのぐらいの興味を持ったらいいんだろう」「感情の配慮の仕方はどうしたらいいんだろう」ということを、より具体的に掘り下げるワークショップになってます。

久保田:これはグループ企業の中では、会社の中での共通言語として運用されてらっしゃると伺いました。

北原:そうですね。あるグループ会社ではDiSC®と言ったら「私はD」「私はi」と言い合っている方が多い状態です。そういった意味では、コンテンツを理解するというよりも、アセスメントの方向やプロセス、「何に役立つか」というコンセプトの共通理解があると組織が強くなる、チームビルディングがしやすくなるというのを、実感しています。

久保田:そうですね。現場もそうですし、経営陣の方々の組織作りや、そこに対するプライオリティや重要性も鍵になっているかなと。

北原:おっしゃる通りですね。マネジメント層から見ると、会社のエンゲージメントを高める施策展開をしたいときに、でもどこから手つけたらいいのかわからない。それは何が原因かというと、集団で見ていて個を見ていないと。そうすると、個を見る場合には診断ツール、アセスメントツールが必要です。組織開発の基本ですが、診断をしてきちんとそれに対応する、その根拠がよりどころになるかなと。そのためにDiSC®は非常に有効です。

DiSC®を通じた違いへの気づきと相互尊重もさることながら、全員が同一のアセスメントの共通体験を持つことで、現場での実践や社員のアライメント形成にも効果があると北原氏は語る。

DE&Iを企業文化へ—日立グループの未来戦略

久保田:それではもうひとつの事例として「(PDU)自分を知り他社を知るコミュニケーションマネジメント」についてもぜひご紹介をお願いします。

北原:これはプロジェクトマネジメントの、PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)の体系についてですね。PMPというプロジェクトマネジメントの資格クレジットを更新していくのに、必要なPDU(プロフェッショナル・デベロップメント・ユニット)です。それの指定講座として、自分を知り、他者を知るコミュニケーションマネジメントという講座を作っております。

これは御社から提供いただいているものについて、DiSC®とはなんぞやということから、DiSC®の活用方法、我々が認定インストラクターの許可をいただいている訓練をそのままトランスファーする形でビデオを見ながらやっていくコースです。2日間じっくり研修し、最終的には何をお伝えしたいかというと、こういうアセスメントを受けて、違ったものがあって当然で、相手を見た時にちょっと知識経験があると「それってちょっと違うよね、間違いじゃない?」と情報展開しがちですが、そこを正していただこうと。違いは間違いじゃない。違いはまず違いとして認識して、そこから新しいアイデアを生み出そうじゃないかということのきっかけにしてもらっています。

うまくプロジェクトマネジメントするにも、コミュニケーション領域で力を発揮するにも、その基本的な考え方が必要じゃないかなということです。

久保田:つまり、これはプロジェクトマネジメントをリードされている方が対象になられているということですね。

北原:当初は、正直にユニットを稼ぎにきましたなんて言うんですが、結果的には、受けてよかったという感想をもらうことが非常に嬉しいですね。

久保田:PMBOKという教科書みたいなものの中で、今は第7版が最新版ですが、こちらではプロセスではなくて原則であり、リーダーシップやチームが1番最初に来ている、今後よりそこが重要になってくる。まさに今、そこに力を入れてらっしゃるという事例ですね。

それではお時間になってきましたので、今後の展望と、最後に一言をいただけたらと思います。

北原:日立グループがこれから発展する上でいろんな施策が必要になってくるかと思います。今は「2024中計(2024中期経営計画)」ということで今、総括が始まっています。そして、次の3年間に向けて「2027中計」の設計が始まっているというところです。その中で重要なこととして、このDE&Iの理解は、「2027中計」の核になるということ。そして、我々もコーポレートユニバーシティ、教育機関として、これを各教育研修やワークショップなどを展開していくというような方針で今動いているところです。

最終的には、エンゲージメントが高まって、イノベーションが促進されて、そして日立グループ全体がお客様に評価されるいい組織にしたい、ということに基づいて、こういう動きがあるということを最後にご紹介させていただきたいです。

久保田:ありがとうございます。皆さん、お聞きになってらっしゃる方、いかがでしょうか。日立グループのお話でしたが、日本企業が強くなっていく大事な秘密がこの中に隠されていたのではないかと思います。ぜひ、皆さんに、このセッションを参考にしていただければと思います。

このセッションは以上で終了になります。ありがとうございました。


【HRD NeXT 2025】

オープニングムービー  2040年に向けた世の中の流れ
Session01講演レポート DE&Iの実践に向けてチームビルディングにおけるDiSC®活用事例 日立アカデミー様
Session02講演レポート 成長企業であり続けるための人材マネジメント エスペック様
Session03講演レポート 「日本で一番、人をよく見る会社」になるために MXモバイリング様
Session04講演レポート グローバル市場で事業成長を実現するための人材戦略 ノーリツ様・beyond global group様
クロージングムービー  統括・今後に向けて


HRD NeXT 2025 ハイライト

2025年03月21日

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